【2024年最新版】ボカロPの始め方!ボカロ作曲に
必要な機材は?Vol.1

VOCALOID(ボーカロイド)楽曲制作を始めるために必要なソフト・機材、あったら便利なアイテムをご紹介します。

その前にパソコンの
スペックを確認しよう!

大前提として、パソコンが必須です!
使う機材によって必要スペックはまちまちですが、おおよそ下記スペックがあれば問題ありません。

OS Windows 10以上
macOS Big Sur、macOS Monterey以上
CPU Intel Core i5 以上
CPUは世代・製造年代によって大きく処理能力が異なる為、5年以上前のPCならi5以上でも基本的に買い替えがオススメです。
メモリ 8GB以上
Windowsなら出来れば16GB以上、M1チップ搭載Macなら8GBでも十分快適です。
HDD or SSD容量 250GB以上
出来れば500GB以上あると安心です。外付けの増設でもOK。SSDの方が読み込みが高速でオススメです!

上記スペックを満たしていないと起こってしまいがちな事

  • ソフトが途中で固まってしまう
  • 音が途切れ途切れになる
  • そもそもソフトが起動しない

あとでPCを変えるとソフトのライセンス移行に大きな手間がかかるため、5年以上前のPCであれば買い替えがおすすめです。
WindowsかMacどちらがいいかは基本好みで選んで問題ありませんが、可不などを扱えるCeVIO AIはMac非対応のため要注意です。
上記スペックを満たす予算としては10~15万円ほどが目安で、Windowsであればネットで販売されているBTOノートPC、MacはMac Book Airを使われる方が多いです。

ボカロ楽曲制作に欠かせない
必須ソフト3つ

パソコンが用意出来たら、ボーカロイド制作には最低限以下の3つが必要になります。

  • 1 ボーカロイド音源(音声ライブラリ)
  • 2 ボーカルエディター(音声合成エディタ)
  • 3 DAWソフト(上記プラグインが読み込める作曲ソフト)

1ボーカロイド音源(音声ライブラリ)

歌声の大本となるのがボーカロイド音源です。音声ライブラリ、歌声ライブラリ、ボイスライブラリ、ソングボイス、音声合成ボイス、歌声データベースとも呼ばれます。
ボーカロイド(合成音声ソフト)には数多くのキャラクターが存在し、キャラクターごとにそれぞれ個性の違った歌声をもっています。

キャラクターによって曲ジャンルの向き不向きがありますが、どのキャラクターもその気になればどんな歌でも歌えるので、歌声はもちろん見た目の好みや「このキャラクターが好き!」という想いで選ぶのがオススメ!
好きなキャラクターで始めたいの項でそれぞれの特性を詳しくご紹介していますので、キャラクター性や歌声の特長を中心に選んでみたいという方はぜひご参照ください。

※「VOCALOID(ボーカロイド)」および「ボカロ」はヤマハ株式会社の登録商標です。CeVIO AIやSynthesizer Vなどの音源は商標としてはボーカロイドではないため「音声合成ソフト・音声合成ボイス」などといった呼称になります。

2ボーカルエディター(音声合成エディタ)

ボーカロイド(合成音声)を歌わせるためのエディターです。ソングエディタや歌声合成ソフトと呼ばれることもあります。音階や歌詞を入力することでキャラクターがその通りに歌ってくれます。下記の定番は4種類あります。

  • Piapro Studio
  • Vocaloid Editor 6
  • CeVIO AI
  • Synthesizer V

ボカロPの中ではPiapro Studioが主流で、動作が軽く入力もわかりやすい設計が評判です。他にも最近ではAI技術により自然な歌唱が可能となったCeVIO AIなども人気です。それぞれの詳細は後述のエディター別で選ぶをご覧ください。

現在、ボーカルエディターは音声ライブラリとのセット販売のみとなっているものが多いです。
「VOCALOID Editor for Cubase」など、ECサイトやフリマアプリで生産完了となっているはずのエディター単品が高値で取引されていることがありますが、絶対に購入しないようにしましょう。各エディターを手に入れる方法はエディター別で選ぶの項をご覧ください。

3DAWソフト

DAWはDigital Audio Workstation(デジタルオーディオワークステーション)の略で、「ディーエーダブリュー」や「ダウ」と読みます。

楽曲制作の中心となるソフトで、もちろんボーカロイド曲制作にも必須です。様々な種類が発売されており、それぞれに簡易版からプロも使用するハイグレード版まであります。
国内で最も使用者が多いソフトはSteinberg「Cubase」で、ハイグレード版になると作曲のアシスタント機能が充実し、初心者の方でも音楽理論を勉強しなくても感覚的に制作が進められます。
その他、ボーカロイド制作では「Studio One」などのDAWソフトも定番です。

DAWソフトの選び方

制作のために必要な
ハードウェア

オーディオインターフェイス

パソコンの音の出入り口の役割を担ってくれるのがオーディオインターフェイスです。
DTMソフトでは、複数の楽器を同時に編集したりエコーをかけたりといった複雑な音の処理がたくさん行われます。
オーディオインターフェイスなしでもDTMソフトは動作しますが処理が追いつかず、音が遅れる、音が歪む、パソコンがフリーズするといった問題によって楽曲制作が進まないことがよく起こります。
(これらの症状に泣かされたDTMerや新人ボカロPを何人も見てきました…!)

そのためオーディオ・インターフェースを使用することで音楽制作は劇的に快適になります。
また、オーディオインターフェイスを使う2つ目の理由として、

  • 音質の向上(ノイズを減らす・音の解像度が上がる)
  • 楽器やマイクの入力が出来るようになる(DAWソフト上で録音できる)

といった用途があります。

持っていなくともボカロ制作をスタートすることは出来ますが、あとで必ず必要になってくるのがオーディオインターフェイスです。

DAWソフトの選び方

おすすめ商品

Steinberg UR22C

定番のひとつで、出来ないことが少ないオーディオインターフェイス。
Cubaseと同じSteinberg製で、DAWソフトとの相性も◎。人気の高いエントリーモデルです。

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さらにワンランク上の音質やコストパフォーマンスの高さで選ぶなら、こちらもオススメです。

MOTU M2
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Solid State Logic SSL2
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モニターヘッドホン

通常のイヤホンやヘッドホンはリスニング用として「音楽を聴く」ために作られているため、低音が強調されていたりなど、それぞれの機種による個性や味付けがされています。
そういったイヤホンやヘッドホンは音楽制作向きではなく、「音のバランスが良い」と感じていても実際は迫力のない軽い音になっていたり、打ち込みの楽器の音作りが上手くいかなかったり、ボーカロイドの歌にエコーをかけ過ぎたり、などといったことが起きてしまいます。

そこで登場するのがモニターヘッドホンです。
モニターヘッドホンは味付けのないフラットなサウンドが特長で、楽器のバランスを整えたり、歌をMIXしたりといった作業が行いやすくなります。
お安いものは6,000円ほど~最大で12万円ほどまでの価格幅があり、1~3万円あたりがボリュームゾーンになります。

おすすめ商品

SONY MDR-CD900ST

プロ・アマ問わず大定番の機種。ボカロPになりたい方や音楽制作をしっかり始めたいという方はまずこの機種を使えば間違いなし!
通常のヘッドホンと聞き比べると、驚くほど各楽器がハッキリと明瞭に聞こえ、歌や楽器のMIX調整などが格段にやりやすくなります。長くご使用でき買い替えの必要もないので、ご予算に収まる場合は初心者の方にもオススメです。

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「出来るだけ価格を抑えたい!」という方は音楽制作用モニターヘッドホンとしてリーズナブルなこちらがオススメです。

AKG K240 STUDIO-Y3
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audio-technica ATH-M20x
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MIDIキーボード

マウスを使って一音一音カチカチと楽器やメロディの音階を打ち込んでいくことも可能ですが、リアルタイム演奏で短時間で一気に打ち込み(MIDI入力)出来る鍵盤がMIDIキーボードです。

キーボード自体には楽器の音が入っておらず、USB接続によりDAWソフト上で立ち上げた楽器の音を鍵盤を弾いて鳴らすことが出来ます。DAWソフト上でピアノの音源を立ち上げればピアノ、バイオリンならバイオリン、その他ギター、ベース、ドラム、シンセなどといったありとあらゆる楽器が入力可能です。

特にピアノ経験のある方にとっては抜群の時短アイテムとなり、音階のほか強弱までしっかりと入力できるので、作業の時間短縮と楽曲のクオリティアップが同時に図れます。
打ち込み後にミスタッチを修正したり、音階や強弱を変えたりといったことは後から簡単に出来るので、鍵盤演奏にそこまで自信の無い方でも、少しでもピアノ経験がある方は必須級のアイテムです。

ピアノ経験のない方にとっても便利なアイテムで、音階やコードの確認が手軽に出来るようになります。音作りなど制作が楽になるので、最初から持っておくとスムーズな楽曲制作に役立ってくれるでしょう。

ボーカロイド / 音声合成ソフトの各ボーカルエディター上ではMIDIキーボードは認識しません。
MIDIキーボードでリアルタイム入力する場合は一度DAWソフト上で打ち込み、そのMIDIデータをボーカルエディターに読み込む必要があります。そのひと手間を考えたとしても、持っておくべき非常に便利なアイテムとなっています。

MIDIキーボードの選び方

おすすめ商品

Roland A-49

演奏面とスペースを両立させた49鍵盤がMIDIキーボードの主流で、鍵盤の弾き心地や強弱の入力の正確性などから人気の高い定番の機種。

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KORG microKEY2-25

省スペースやお手頃さを求められる方はミニ鍵盤かつ鍵盤数が25鍵がオススメです。

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クオリティや作業効率UPのために
あると便利なもの

モニタースピーカー

細かなMIX作業や音作りをする上で便利なのがモニタースピーカーです。プロの環境では必ず設置されています。

モニターヘッドホンのみでMIXしていると、何度も聴いているうちに次第に音のバランスがわからなくなってきます。
それもそのはず、バンド演奏でもオーケストラでも通常前面から音が聴こえるべきところを、ヘッドホンは左右から耳元で音を鳴らしているため、音のバランスに対して脳が混乱してきます。
これはDTMをやっている方なら誰しもが経験した事のあることだと思いますが、その「よくわからなくなった状態」をリセットしてくれるのがモニタースピーカーです。

モニタースピーカーは、通常の生演奏と同じように前面から音が聞けるため、MIXバランスや楽器・歌の音作りのチェックなどがよりしやすくなります。
音を常に出せる環境であれば、普段はモニタースピーカーでバランスを整え、低音域のチェックをヘッドホンで行う、といった使い分けも出来ます。

プロの楽曲のMIX作業はほとんどモニタースピーカーで行われているので、本気で取り組みたいという方は早めに導入して良いMIX環境をそろえていくのがおすすめです。
住宅の環境や置ける場所の面積など、環境に合わせて大きさを選びましょう。
モニタースピーカーは「ウーハーサイズ」を基準に大きさが3インチ、5インチ、7インチ…と分類されます。
一般的な家庭用サイズは5インチですが、「スペースの問題が…」という方は、音の解像度は劣りますが小ぶりな3インチタイプで選びましょう。

おすすめモニタースピーカー

YAMAHA HS5

最も定番のモニタースピーカーはフラットな音質で音楽制作モニターとして人気の高い「YAMAHA HS5」。高い解像度でMIXや音作りをスムーズに行うことが出来ます。

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3インチながら音質とコストパフォーマンスに優れたモニタースピーカー。

FOSTEX PM0.3H
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PreSonus Eris E3.5
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iZotope製品(AI技術で自動MIX&マスタリング)

MIXやマスタリング作業は楽曲の仕上げのクオリティを決める重要な作業になりますが、プロレベル(アーティストや有名ボカロPの楽曲並み)になるためには何年も経験と知識を積み重ねる必要があります。
どれだけ良いメロディ作り、良い演奏、良いアレンジをしても、MIX・マスタリングの方法を間違えると安っぽい音に聞こえてしまい、楽曲の良さが伝わらず全てが台無しになってしまいます。

ボカロPになるにはMIX・マスタリングは必要な技術ですが、作編曲といった楽曲を創作する感性とは異なるエンジニア的な部分になるので、その勉強に時間を割くのはもったいない、とも思ってしまいます。
そこで便利なのが、AI技術で自動MIX&マスタリングをしてくれるiZotope製品たちです。

インストールするとDAWソフト上に機能を追加することができます。
例えばボーカルトラックにNectarというiZotope製品を立ち上げて、数十秒歌を読み込ませるだけで、そのボーカル(ボーカロイド)がより良く聞こえるエコー、コンプレッサー、イコライザーといった各エフェクトを自動でかけてくれます。
定番のiZotope製品は3つあり、NectarはボーカルMIX、Neutronは楽器や全体のMIX、Ozoneは楽曲全体の音圧アップなどのマスタリングをAI技術でオートマティックに行ってくれます。

それぞれ個別で購入すると10万円以上掛かってしまうNectar・Neutron・Ozoneですが、島村楽器オンラインストアでは「超得セット」という非常にお買い得なセットを販売しています。
初心者の方にこそ大きく手助けしてくれる追加ソフトですので、ご予算に余裕のある方はぜひ手に入れましょう!

iZotope「超得セット」商品詳細へ お悩み/目的別 iZotope製品ガイド

KOMPLETE 14 STANDARD(マルチ音源)

良い楽曲を作る上で、オケの演奏クオリティはとても重要です。
スーパーマーケットで流れるBGMを聴いた時に「なんかチープだな…」と思ったことはありませんか?
あるいはカラオケで好きな曲を歌う時に「元の曲よりもなんか盛り上がらないな…」と思ったことはありませんでしょうか。
それらは全て原曲の方が楽器のサウンドや演奏クオリティが高いからです。
ですので、質の高い楽器音源やループ音源を使うことで、曲の良さを最大限引き出すことが出来ます!
(ちなみに余談ですが、スーパーではわざと安っぽいサウンドの音楽を流しているようです!安っぽいサウンドを流すと、目の前の商品がより安く感じるようになるとか…!)

CubaseなどのDAWソフトには元々様々な楽器のソフト音源が数多く入っていますが、プロも使うような一線級の音源といえるものは数えるほどしかありません。
そこで、楽器の音色を別売のハイクオリティなソフト音源に差し替えることで、楽曲全体の質を向上させることが出来ます。

オススメはKOMPLETE 14 STANDARDです。 数多くの作曲家やDTMerが使用する「KOMPLETE 14」は、あらゆる高品質な楽器音源やエフェクトが集まった「マルチ音源」で、聴く人の心を動かす楽曲づくりに大きく役立ちます!

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ソフトシンセのススメ -マルチ音源編- ソフトシンセのススメ -ドラム編-

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