ネットでも安心して買えるフェンダーは何が違うのか？

• ギター庫にすごい数の在庫がありましたが、Fenderだけで何本くらいあるんですか？

  中井  だいたい300本くらいが常に保管されています。1拠点で販売している在庫数としては国内でもかなり多い方ですね。

  中井さんが担当するFender商品はどういったラインナップなんでしょうか？

  中井  日本製、メキシコ製、USA製のエレキギターとベースがほとんどですね。特に日本製とメキシコ製は豊富に取り揃えるようにしています。

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• Fenderを取り扱う楽器店は多いですが、中井さんのFenderはなにか特徴がありますか？

  中井  私が扱うFenderは、全数検品し、個体ごとに撮影・重量測定してからWEBショップに掲載しています。Fenderは比較的木目の個体差は小さいので、実際の個体写真を掲載していないお店も多いですが、やはり指板やネック・重量などには個体差があるので、お客様が事前に届く個体を確認できる状態で販売するようにしています。特にこだわりはないという方でも、やはり実際に届く個体は事前に確認できたほうが安心できると思っています。

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入荷時の検品で、不具合があることはありますか？

中井  すでにメーカー検品された状態で入荷するので不良品は少ないですが、季節性の木の動きなんかはどうしても生じるので、そういうときはFenderの検品基準に則って調整していますね。

• Fender特有の検品基準があるんですね。

  中井  そうなんです。Fender技術者直伝の研修プログラムを通じてセットアップ方法を習得したのですが、ナットやサドル、ネックコンディションの確認方法は独特ですね。専用の機材も用意して検品を行っています。やはりFenderの場合、他ブランドと比較して使用されるジャンルというか、スタイルの幅が広いので、初期状態では汎用性の高い設定に定められています。Fenderの検品基準を理解した上で商品を検品できるので、状態の確認や調整には自信がつきましたね。

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注文が入ったあとも検品や調整を行いますか？

中井  もちろんすべて行っています。すべて未展示品なので傷が増えたりするようなことはありませんが、季節による湿度の違いなどで保管中にコンディションが変わる場合もあるので、出荷直前にもう一度調整します。例えばローズウッド系の指板であればオイルメンテナンスも行い、できる限り最高の状態でお届けできるようにしています。

PlayerシリーズやMade in japan Traditional / Hybridといったフェンダーの中でもエントリークラスのモデルを多く取り扱っているようですが、これにはなにか理由があるんでしょうか？

中井  やはり、初めてFenderを手にする人がもっとも多いシリーズこそ、しっかり力を入れてやるべきだと思っていますし、そのほうが全数検品・セットアップして発送している意味合いが強まるのではないかと考えています。USAモデルとPlayerシリーズを比較すると、スペック的には当然USAモデルの方が優れていますが、Playerシリーズも良いギターであることは間違いありません。万一セットアップの甘いPlayer Stratocasterをお届けしてしまって『Fenderってイマイチだな』と思われてしまったら、それこそ私が売っている意味がないんじゃないかと思っています。日本製モデルについては昨今の国産ビンテージギター再評価の流れで『昔のフェンジャパはよかった』といった声もありますが、最新のMIJシリーズも確実に進化していますね。パーツや木工の精度もとても高いので、あとは私の最終セットアップで、いかに安心して演奏できる状態に仕上げられるかが重要だと考えています。

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• 最後に、これからFenderを手にしようと考えている方に中井さんからアドバイスがあればお願いします。

  中井  Fenderのギターはロック、ブルース、メタル、ヒップホップなどあらゆるジャンルで使われてますが、これって、ギターのキャラクターが強いんじゃなく、プレイヤーのスタイルを引き出すことに優れているということだと思うんです。USA、Japan、Mexicoそれぞれシリーズごとのスペックの違いはありますが、共通してFenderらしさは色濃く持っています。だからこそ検品基準はどのシリーズでも共通だし、特定のジャンルに偏ることがない汎用性の高さをもたせてるんだと思うんですね。Fenderのギターは、堂々と自分のスタイルを発揮して自由にプレイする人には本当にマッチするはずなので、自分の感性にビビッときたものを選べば間違いないですよ！

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