アナログDJ初心者ガイド

DJとは DJとは

1980年代後半から1990年代にかけてアメリカやヨーロッパなどでレコードプレイヤーを使い、音楽を提供したディスコやダンスホール(以後クラブ)が人気となりました。その空間で選曲し、切れ目のない音楽でフロアを盛り上げていたプレイヤーがいつしか「DJ」と呼ばれるようになりました。そしてDJの演奏スキルやテクニックの向上とともにDJが使用するレコードプレイヤー、ミキサーなどが進化していきます。

また、レコードを手でこするように前後させ、同じ部分を繰り返し演奏する「スクラッチ」というテクニックが開発され、ターンテーブルやミキサーなどのDJ機器も様々な進化を遂げていきます。

また、1990年代後半~2000年代にかけて、音楽ソースもCDやMD、近年ではMP3ファイルに変化し、それに伴いDJ機器もDJ用のCD・MDプレイヤー、パソコン内の楽曲ファイルをターンテーブルで操作するDVS(Digital Vinyl System)や専用のDJコントローラーが開発され、様々なプレイスタイルが誕生しました。

アナログターンテーブルシステム例

アナログターンテーブルシステム例

CDターンテーブルシステム例

CDターンテーブルシステム例

DJコントローラーシステム例

DJコントローラーシステム例

デジタルバイナルシステム例

デジタルバイナルシステム例

なぜ今、アナログDJなのか なぜ今、アナログDJなのか

2006年ごろより、全世界でのアナログ・レコードの人気が再燃。近年の音楽ファイル配信が主体になったミュージックシーンで、音楽を所有する喜びや、アナログ特有の温かみのある音質など、音楽ファンの間でアナログ・レコードの魅力が見直されています。

もともとDJの歴史もアナログ・レコードが発祥とされています。近年ではCDやMP3等の音楽ソースを活用したDJのシステム構築が主体となっていますが、この影響を受け、アナログ・レコードによるDJに注目が集まっています。

各部の主な名称 各部の主な名称

ターンテーブル

DJの用途に合わせて開発されたレコードプレーヤーです。過酷な環境でも耐えうる設計になっているのが特徴です。 ターンテーブルには主に2つのタイプがあります。

ターンテーブル

ダイレクトドライブ方式
ターンテーブルのプラッター(レコードを乗せる部分)とモーターが直接、つながりった方式です。磁気で駆動するため、トルクが強くDJプレイに向いています。

ベルトドライブ方式
ターンテーブルのプラッターとモーターをべるとでつなぐ方式です。モーターの回転がベルトを伝わり、レコードが回転します。ベルトがゴム製のため、切れてしまったりする場合があります。また生産コストが安くすむため、ダイレクトドライブ方式に比べ安価です。DJプレイにはあまり向いていません。

カートリッジ

レコード針です。台座部分と針(交換式)が一体になったものをカートリッジと呼びます。ヘッドシェルに取り付けてターンテーブルにセットします。 また、ヘッドシェルとカートリッジが一体になったタイプもあります。

カートリッジ

DJミキサー

複数のターンテーブルの音声をミックス(混ぜる)ための機器です。クロスフェーダーが搭載されているのが特徴。ミキサーに入ってきた音声をアンプなどで増幅し、スピーカーから出力します。 代表的なものは2チャンネル、4チャンネルのタイプです。

音声を調整するためのイコライザーやDJプレイを彩る各種エフェクターなどが搭載されたモデルもあります。入力ソースの数に応じて選びましょう。

DJミキサー

ヘッドホン

DJにとってヘッドホンは、モニター用途で使用します。ミックスプレイでは次にかける楽曲をモニター(聴く)することが重要です。ヘッドホンでのモニターは、ミキサーに各チャンネルに入ったサウンドを選択します。基本的なスタイルは片方の耳(例えば右耳)で今、フロアで流している楽曲を聴き、もう片方の耳(たとえば左耳)で次に流す楽曲を聴きます。
そしてターンテーブルのピッチスライダーを調整しながら双方の楽曲のテンポを合わせたり、スクラッチのサウンドの出音を確認します。

ヘッドホン

接続ケーブル

DJミキサーにまとめたサウンドを出力するために使用します。出力先はアンプ内蔵スピーカー(パワードスピーカー)やアンプ+スピーカーなどになります。
代用としてご自宅にあるステレオコンポなどの外部入力などもご使用いただけます。

接続ケーブル

各部の名称 各部の名称

ターンテーブル

ターンテーブル

EPアダプター

7インチのドーナツ盤をセットするのに使用

EPアダプター

電源ON/OFFスイッチ

電源を切ってもレコードの音は鳴り続けます。

電源ON/OFFスイッチ

ストロボスコープ

レコードの速度が暗闇でも判別できます。

ストロボスコープ

スタート・ストップボタン

回転を開始したり止めたりします。

スタート・ストップボタン

33/45回転切替ボタン

12インチ、7インチなどのレコードサイズに応じて選択します。

33/45回転切替ボタン

スタイラスライト

暗い場所でもレコードの針を明るく照らしてくれます。

スタイラスライト

ヘッドシェル

カートリッジ(レコード針)を取り付けて使用します。

ヘッドシェル

リセットボタン

このボタンを押すと通常の回転(クオーツ)に戻ります。

リセットボタン

ピッチコントローラー

レコードの回転を早くしたり遅くしたりします。

ピッチコントローラー

テンポレンジボタン

レコードの回転幅を変更できます。

テンポレンジボタン

トーンアーム

レコードの溝に沿って動きます。

トーンアーム

アンチスケーティング

レコードの針が外側に飛んでいかないようにする役割を持っています。

アンチスケーティング

バランスウエイト

トーンアームのバランスを変えて、レコードにかける圧力(針圧)を調整します。

バランスウエイト

回転軸

レコード中央の穴にセットします。

回転軸

スリップマット

レコードを手で止めておくために滑りやすくする役割があります。

スリップマット

ターンテーブル 横

ターンテーブル横

スタイラスライト

暗い場所でもレコードの針を明るく照らしてくれます。

スタイラスライト

プラッター

レコードを回転させる土台部分です。

プラッター

バランスウエイト

トーンアームのバランスを変えて、レコードにかける圧力(針圧)を調整します。

バランスウエイト

回転軸

レコード中央の穴にセットします。

回転軸

インシュレーター

振動を最小限に抑える役割を持っています。

インシュレーター

RCA端子(PHONO OUT)

DJミキサーのPHONO INに接続します。

RCA端子

アース線端子

DJミキサーのGND端子に接続します。

アース線端子

電源端子

コンセントから電源を供給します。

電源端子

DJミキサー

DJミキサー

USB入力端子

PCに接続するためのUSB端子。

USB入力端子

マイク操作部

マイクの音量や音域調整を行います。

マイク操作部

モニター操作部

ヘッドホンに出力する音声を調整します。

モニター操作部

ヘッドホン端子

モニターするためのヘッドホンを差し込みます。

ヘッドホン端子

インプットセレクター

入力した音源ソースを選択するスイッチです。

インプットセレクター

ゲインつまみ

入力レベルを調整できます。

ゲインつまみ

イコライザー

各周波数帯ごとに強調、減衰できます。

イコライザー

エフェクター操作部

つまみで各エフェクターをかけれます。

エフェクター操作部

キュースイッチ

モニターしたいチャンネルを選択します。

キュースイッチ

インプットフェーダー(縦フェーダー)

各チャンネルの音量を調整できます。

インプットフェーダー

クロスフェーダー

指定したチャンネルをクロスフェードさせます。

クロスフェーダー

マスターボリューム

全体の音量を調整できます。

マスターボリューム

エフェクター操作部

ビートに連動したエフェクターがかけられます。

エフェクター操作部

DJミキサー 横

DJミキサー横

電源スイッチ

電源をONにして使用します。

電源スイッチ

電源端子

コンセントから電源を供給します。

電源端子

各種アウトプット端子

メインアウト、モニターアウトなどの出力端子です。

各種アウトプット端子

マイク入力端子

マイクを接続します。

マイク入力端子

各種インプット端子

音源ソースに合わせて入力端子を選びます。

各種インプット端子

機材のセッティング 機材のセッティング

ベーシックスタイル
for MIX PLAY

ミックスDJプレイに適した標準的なセッティング。
まずは、この置き方から初めてみよう!

ベーシックスタイル

スクラッチスタイル
for BATTLE DJ

いわゆるバトルDJやターンテーブリストがトリッキーなプレイをするために適したセッティング。
間口も狭くなるので省スペースにセッティングができるのもメリットだワン!

スクラッチスタイル

デジタル・アナログスタイル
for PROFESSIONAL

様々な音源ソースに対応したスタイル。
アナログレコード、CD、MP3ファイル…なんでもござれなスタイルだワン!

デジタル・アナログスタイル